別の「はてなキーワード」を作る基準について

「対象」の違いと「立場」の違いは、そう明白ではありません。例えば、「妖精さん」というはてなキーワードが2ヶ登録されていますが、「はてな」ワールドでの意味は、別立てしなければならないほど特別ではありません(「誤爆」では、「はてな」の意味を第2義としています)。ティンカーベルが粉をかける様子が、キーワード編集にイメージが重なっての使用法ですから、別立てしなければならないものかどうか微妙です。常識的には、派生語義として②の意味ですが、「はてな」に対するサービスといったところでしょうか。別の見出しをたてるか否かは、ユーザーの個人的好みに従い、お遊びで良いと思います。誤爆などの不都合には、個別対症療法で対応し、行けるところまで行くのが「はてな」の道でしょう。
意味の厳密な区分(分類)は、「はてな」のカテゴリーが失敗したように、無理でしょう。意味づけ行為そのものが学問営為ということです。いわゆる自然科学でも検証可能性はそう簡単なものではありません。偽造された科学史では立派な科学者も、オカルト的錬金術師であったというのが、ヨーロッパの科学史です。皮相的に科学を受入れた日本と違い、ヨーロッパ文化では、科学も宗教です。経済学もマルクスが主張するように下部構造でもありませんでした。法学部は、もっとも伝統的な学部ですが、法律解釈学は、伝統的な学問の定義では学問ではないように私は思います。それは、宗教の神学論と同じです。キリスト教文化圏では、神学部はもっとも権威ある学部でしょうが、明治以後大学制度を受入れた日本では、もっとも違和感のある学部でしょう。立場が違った場合の方が、文字面が同じでも、全く別物ということはよくあることです。
はてなキーワードは、所詮近藤淳也さんの株式会社はてなの商品(公的なものでなく私的利益追求の商品だから価値が低いという意味ではありません。近藤淳也氏が勝手にやり、面白ければユーザーが支持するのが一番良い)ですから、その単語の説明に目くじらを立てることもないと思います。キーワードの編集は、エチケット、品性の問題です。
妖精さん」の粉かけに不快感を持つ者は、それを「牢名主」または「岡っ引き」と呼びます。
ともかく、近藤淳也さんらが余りに支配しようとすると、「はてな」は、NTT(日本電電公社)のキャプテンの運命をたどるでしょう。ニューメディアがもてはやされていた頃のことです。インターネットは、支配者がいないから、盛んになったのです。技術差だけの問題ではなかったと思います。cf関心空間「キーワードの重複」はてなダイアリーと関心空間

「はてな」キーワードについて
インターネットの「匿名」性について
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