フジテレビとライブドア……イギリスと「ニッポン」のエスタブリッシ

フジテレビとライブドアの戦いは、日枝久フジテレビ会長・亀渕昭信ニッポン放送社長・堀江貴文ライブドア社長のハビトゥスに根ざす行動の分析が必要です。

堀江貴文さんは、昨年プロ野球に参入しようとしました。それを阻止したのが渡辺恒雄読売新聞会長と堤義明コクド会長(西武鉄道グループの総帥)でした。

堀江貴文さんがプロ野球参入を企てたとき、イギリスのエスタブリッシュメントならば、それを許したでしょう。イギリスの貴族階級は、平民や下層民から優秀な者、功績を挙げた者が出ると、一代限りの貴族にして、それを自己の体制内に取り組みます。サーの称号の授与は、そのテクニックです。アングロサクソンアングロ・サクソン)のしたたかなところです。もし、昨年、堀江貴文さんをプロ野球に参入させていたならば、プロ野球に熱中し、フジテレビ乗っ取りを企てる時間がなかったでしょう。また、エスタブリッシュメントハビトゥスを身につけさせる良い方法となったでしょう。野球参入に反対した渡辺恒雄さんや堤義明さんは、成り上がりのエスタブリッシュメントの馬脚を現したということでしょう。年季の入ったエスタブリッシュメント・したたかさを身に着けたエスタブリッシュメントが日本にはいないということでしょう。

株式会社制度という、現代先進国の社会の根幹ともいうべきシステムをめぐる争い(それを、エスタブリッシュメントの負け戦)にした現在の日本のエスタブリッシュメントの無能さは、日本の未来に不安を抱かせます。


注)肩書きは現在のものではありませんが、人物を一番適切に表現できる肩書きを使用しました。

注)アングロサクソンアングロ・サクソン)の表記は、「はてなダイアリ」のキーワードシステム対策です。