歴史上の人物はすべて犯罪人であるが……

私は浄土真宗の僧侶ですが、僧侶の存在理由は、反社会的存在であることにあり、僧侶は、反社会的行為をしなければならないとの信念を持っています。僧侶はそもそもアウトサイダーであり、「善良な」社会人にできないことをし、それ故、人間を救うことができるのだと思います。僧侶は、世俗の倫理に拘束されては、人に希望を与えることは出来ません。現在の日本人は、僧侶ですら、宗教を全く分かっていません。僧侶は、世俗の法の埒外にあるアウトローでなければ、存在する理由がありません。
普通の人間も、歴史に残る人間は反社会的行為を行った者たちです。明治の元勲はすべて犯罪人です。歴史に残る天皇もすべて犯罪人です。ワシントンらのアメリカ合衆国の建国者もすべて犯罪人です。その信念が正しくとも、時に恵まれなければ、単なる犯罪人です。江戸時代が続いていれば、イギリスの植民地が続いていれば、すべて犯罪人です。彼らは刑に服さなければなりません。